日別アーカイブ: 2021年7月28日

杉本美術館

個人的にも何度かお邪魔した事のある・・・・愛知県にゆかりのある画家・杉本健吉画伯の作品が所蔵してあります杉本美術館が閉館になるそうです。

 

まだ、ご覧になられた事の無い方は閉館まで時間がありますので一度ご覧ください。

 

愛知・美浜町の美浜緑苑内にある杉本美術館が10月31日をもって閉館することを発表した。

同館を運営する名古屋鉄道によると、来館者はかねてより減少傾向にあったが、新型コロナウイルスの影響によりさらに運営が苦しくなり、今年に入って閉館を決めたという。

なお、同館のコレクションはすべて財団法人杉本美術館が所有しており、今後の活用については検討中とのことだ。

杉本美術館は、岸田劉生の門下として洋画を学んだ画家でポスターや挿絵の制作も広く手がけた杉本健吉(1905〜2004)の、初期から現在までの作品すべてを収蔵している。

生前の杉本より作品寄贈を受け、1987年に名古屋鉄道が財団法人杉本美術館を設立して開館。

1994年には名鉄創業100年記念事業として新館も開館させた。

杉本美術館の本館では《新・平家絵物語屏風》や《聖徳太子絵伝》の画稿といった屏風や軸装作品を展示。

新館には《両界曼陀羅》や《空海像》を展示するために特別に設計された部屋が用意されている。また本格的な茶室としても使用できる和室「杉庵」も有する。

同館は現在、企画展「芸~舞・奏~」を9月16日まで開催しており、その後、最後の企画展を開催する予定。内容の詳細は検討中だが、杉本の生涯の活動を展観できるものになるという。

 

 

杉本画伯 略歴

1905(明治38) 9月20日 名古屋市に生まれる。
1925(大正14) 京都にて岸田劉生の門下生となる。
1927(昭和2) 主に鉄道関係の観光ポスターを作る。
1937(昭和12) 国画奨学賞を受ける (「宇奈月雪渓」)。
1940(昭和15) このころから大和の風物に魅せられ、奈良通いを始める。
1946(昭和21) 国展に奈良素描多数出品。第2回日展特選(「博物館彫刻室」)
1948(昭和23) 第1回中日文化賞(奈良風景を題材とした「タブローとしての素描」)。
1949(昭和24) 東大寺観音院上司海雲師の知遇を受け、観音院の古土蔵をアトリエにしてもらい、そこで奈良制作を始める。
1950(昭和25) 週刊朝日の吉川英治作「新・平家物語」挿絵担当。
1962(昭和37) 初めてヨーロッパへ海外スケッチに出る。以後毎年海外スケッチ旅行に出る。
1982(昭和57) 「中国スケッチ展」を名古屋・名鉄百貨店ほかで巡回。
1983(昭和58) 大阪四天王寺「聖徳太子絵伝」完成。
1987(昭和62) 中日新聞本社主催「杉本健吉披露展」を3月、名古屋・名鉄百貨店で開く。名古屋鉄道(株)により「杉本美術館」を4月、知多美浜緑苑内に開館。
1988(昭和63) 杉本美術館館長、本多静雄夫妻らと世界一周旅行。旅行記「地球一周絵のある旅」発行。
1989(平成元) 世界デザイン博に陶壁「迦陵頻伽」を制作する。右手を骨折したことを機に、左手でも創作をはじめ、あらたな画境を拓く。
1991(平成3) 旧友であった写真家入江泰吉の作品を収蔵展示する奈良市写真美術館のため陶壁を制作する。
1992(平成4) 胎蔵界・金剛界の両界曼陀羅を製作。
1993(平成5) 中国(北京)で吉川英治記念館・講談社等の主催で「日本画家・杉本健吉画展」を開催。
1994(平成6) 名鉄創業100年記念事業として杉本美術館新館開館。「画業70年の歩み 杉本健吉展」を愛知県美術館で開催。
2004(平成16) 2月10日、肺炎のため逝去。享年99歳

 


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