本日はWORLD ART NEWSより・・・・・・・・
米国内のAI生成作品の著作権について
(日本国内の著作権についての見解は少し米国と違います・・・・・下部にまとめたものを記載しておきます)
人工知能は、アーティストになりうるのか。米連邦最高裁判所は、AI生成作品の著作権をめぐる訴訟を審理しないと決定。
「著作権は人間にのみ帰属する」という原則が改めて確認された。

2012年にDABUSによって生成された作品《A Recent Entrance to Paradise》。タイトルもDABUSが考案した。Photo: Courtesy Stephen Thaler
2024年に『Art in America』に掲載されたターラーへのインタビュー記事の中で、彼は、DABUSをストレスやトラウマを経験しうる「原始的意識(proto-consciousness)」として捉えていると語っている。
ターラーによれば、著作権の取得は金銭的利益の確保ではなく、AIモデルの主体性を認めることに主眼があったという。
彼は、「DABUSは発明者なのか? それともアーティストなのか?」と自問し、こう述べている。
「わからない。断言はできない。より“知覚を持つ人工的存在”に近い。
ただ、“人工”という部分さえ疑っている」 ターラーのこの風車に挑むような探求は、2018年、DABUSを用いた数多くの実験のひとつとして制作された作品《A Recent Entrance to Paradise》について、連邦著作権登録を申請したことから始まった。
米著作権局は2022年、著作権の成立には人間の著作者が必要であるとして申請を却下した。
他の(失敗に終わった)AI生成作品の著作権取得の試みとは異なり、彼は自身に著作権を付与することを求めたわけでも、AIの補助を受けて自らが制作したと主張したわけでもなかった。
むしろ彼は、《A Recent Entrance》はDABUSが独立して制作したものだと主張した。
彼は米著作権局による決定を不服として控訴したが、2023年、ワシントンの連邦判事は、人間による著作であることは「著作権の根幹的要件(a bedrock requirement)」であると判断。
コロンビア特別区巡回区連邦控訴裁判所も昨年、この判断を支持している。
さらにトランプ政権も、著作権は人間のみに帰属するとの立場を明確に示し、最高裁に対して本件を取り上げないよう求めていた。
ロイター通信によれば、ターラーの弁護団は、この決定が創造産業におけるAI開発に「不可逆的かつ否定的な」影響を及ぼすと述べている。(翻訳:編集部)
from ARTnews
日本国内でのAIが生成した美術作品の著作権については、まだ明確な法整備が追いついていない状況です。
しかし、文化庁の見解などに基づいて、いくつかの重要なポイントがあります。
🔑 著作権発生の判断
作品の著作権は、人間の創作的寄与があるかどうかが主な判断基準になります。
創作的寄与
・ AIの生成に人間が関与し、その関与に創作性が認められれば、著作権が発生。
・例:ある程度の長さのプロンプトを入力し、画像を生成した場合、プロンプトを入力した人が著作権者となる可能性がある。
・AIが生成した作品に人間が手を加え、独自の表現が加わった場合も保護対象となる可能性がある。
権利者不在:
・AIが100%単独で作品を生成した場合、現行の日本の著作権法では「人間の思想または感情」による創作物とは認められず、著作権は発生しない可能性がある。
🛡️ 著作権侵害のリスク
AI生成作品が他者の著作権を侵害するかどうかは、主に以下の点で判断されます。 類似性
生成された作品と既存の著作物がどの程度似ているか。
・表現上の本質的な特徴が直接感じ取れるかで判断される。
・ただし、ありふれた表現やアイデア、作風は著作権の対象外。
依拠性
・生成された作品が、既存の著作物に基づいて作られたものか。
・プロンプトに既存の著作物のタイトルを入れるなど、既存の著作物を認識していた場合に推認される。
・AIの学習データに著作物が無断で使用された場合も、侵害にあたる可能性がある
⚖️ 日本独自の考え方
日本の文化庁は、AIと著作権の問題を「AI開発・学習段階」と「生成・利用段階」の2つのフェーズに分けて考えています。
・AI開発・学習段
・著作権者の許諾なく著作物を利用できる場合がある。
・ただし、著作権者の利益を不当に害する場合はこの限りではない。
生成・利用段階
・AIを利用して生成した画像を公表したり販売したりする場合、著作権侵害の判断は通常の著作権侵害と同様。
・私的使用のための複製は許されるが、SNSへのアップロードなどは公衆送信権の侵害となりうる。
⚠️ 注意点 法改正の可能性
・生成AIに関する議論は活発であり、将来的に法律や制度が改正される可能性があります。
・米国との違い:米国の著作権局は「完全にAIによって生成された素材は著作権の対象外」という見解を示しており、日本とはアプローチが異なる点があります。