本日は10月になりますが、豊田市美術館にて開催されます素敵な企画展のご案内です。
戦後文化のもとで女性がくぐり抜けた政治状況を確認し、その挑戦としての彼女たちの作品を紹介しています。
ジェンダーの視点から覗いた、60年代あたりの日本の現代美術界の実情は旧態依然たる男性中心の世界、女性美術家には「女性らしさ」が求められ、活躍の場すらも排除するという有様でした。
そんな男性中心主義の画壇において、田中敦子(具体美術協会)と福島秀子(実験工房)の二人は、「男性的」と見なされる方法とは違う形で主体的に芸術活動に取り組み実績を残しています。
一方の草間彌生といえば、早々に日本画壇とは決別し57年に渡米。ニューヨークデビューを契機に、抽象表現主義の第二世代作家の一人として確固たる地位を築いたと言われています。
現在とは違う環境にあった女性美術家の活躍をご覧ください!
山崎つる子 《作品》1963年 兵庫県立美術館蔵(山村コレクション)
アーティスト
赤穴桂子、芥川(間所)紗織、榎本和子、江見絹子、草間彌生、白髪富士子、多田美波、田中敦子、田中田鶴子、田部光子、福島秀子、宮脇愛子、毛利眞美、山崎つる子
本展は、1950から60年代の日本の女性美術家による創作を「アンチ・アクション」というキーワードから見直します。戦後、「アンフォルメル(非定形)」や「アクション・ペインティング」という力強い制作行為で知られた抽象美術が一世を風靡し、数々の女性美術家が台頭しました。
しかし、豪快さや勇壮さといった、男性性と親密なアクションが評価の中心になるにつれ、結果的に多くの女性美術家の作品が歴史から見落とされていくこととなります。
本展では『アンチ・アクション』(中嶋泉著、2019年)のジェンダー研究の観点を足がかりに、草間彌生、田中敦子、福島秀子をはじめとした14名の美術家による作品およそ100点を紹介します。
「彼女たち」の、アクションへの対抗意識と独自の挑戦の軌跡にご注目ください。
スケジュール | 2025年10月4日(土)〜2025年11月30日(日)
開館情報
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入場料 | 未定 | ||||
展覧会URL | https://www.museum.toyota.aichi.jp/exhibition/antiaction?t=plan![]() |
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会場 | 豊田市美術館 http://www.museum.toyota.aichi.jp/ ![]() |
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住所 | 〒471-0034 愛知県豊田市小坂本町8-5-1 | ||||
アクセス | 名鉄豊田線豊田市駅東口より徒歩15分、愛知環状鉄道新豊田駅より徒歩15分 |