本日は話題には事欠かな世界の美術ニュースから・・・・・・
市場のお話になりますが・・・もどき作品や制作した工房が制作した作品?等々の作品が溢れております。
また、もどき系は作家が・・・身元不明やどこの誰だかわからない等(*_*)の触れ込みで・・・元の作品を印刷したものにちょっとリタッチをいれてオリジナル作品としてみたり・・・・・この辺でやめておきますが、ご興味のある方はよく調べてくださいませ。
それでは・・・・・・
2025年9月9日
ロンドン中心部にある王立裁判所の建物側面に8日、世界的な覆面芸術家バンクシーによる新しい壁画が出現した。
この壁画には、イギリスの裁判官を特徴づける、伝統的な白いかつらと黒い法服を身に着けた判事が、地面に横たわる抗議者を小槌(こづち)で殴打し、抗議者が持つプラカードに血が飛び散る様子が描かれている。
壁画は特定の主張や事件には言及していない。
しかしロンドンでは6日、親パレスチナ団体「パレスチナ・アクション」に対する活動禁止命令への抗議デモが行われ、約900人が逮捕されたばかり。
この作品はすぐに、大きなプラスチックシートと金属製のバリケードで覆われた。
裁判所の関係者はBBCに対し、この作品を撤去する予定だと述べた。
ロンドン警視庁は、器物損壊の通報を受けており、捜査を継続していると明らかにしている。
王立裁判所の建物には現在、イングランドとウェールズの控訴院および高等法院が入っている。
両院を管理する当局の報道官は、この建物は歴史的建造物に指定されているため、「本来の外観を維持する義務がある」と述べた。
バンクシーが作品の展示に選んだ場所は、王立裁判所の一部にあたる「クイーンズ・ビルディング」の外壁で、普段は静かなケアリー通り沿いに位置している。
8日には、隠されたばかりの壁面を撮影しようとする見物客でにぎわった。
建物の外に立っていた2人の警備員のうちの1人は、自分がいつまでそこで警備を続ける必要があるのか分からないとした上で、「少なくとも雨が降っていないのは助かる」と話した。
バンクシーの作品はすぐに覆われ、警備がついた
英ブリストルを拠点とするバンクシーは、この壁画の写真を自身のインスタグラムに投稿した。
これは、作品が本人による本物だと示す際に使う手法。
写真には「王立裁判所、ロンドン」との文言が添えられていた。
与党・労働党の上院議員、ハリエット・ハーマン女男爵は、この作品は「法律に対する抗議だと思う」と述べたが、具体的にどの法律を指しているかは明言しなかった。
ハーマン女男爵はさらに、「法律を制定するのは議会であり、裁判官はその法律を解釈するだけだ」とした上で、「抗議する権利に関して、裁判官が議会の意図を超えて抗議活動を抑圧しているという証拠はないと思う」と述べた。
バンクシー氏によるステンシル技法の作品は、政府の政策や戦争、資本主義に対する批判を込めたものが多いことで知られている。
昨年8月には、ロンドンで動物をテーマにした活動を展開し、9点の作品を発表した。このシリーズは、ロンドン動物園の入り口でシャッターを持ち上げるように見えるゴリラの作品で締めくくられた。
ほかにも、シティ・オブ・ロンドン警察のポリス・ボックス(警察直通電話が中にある設備)に、泳ぐピラニアの絵が登場したほか、ロンドン南部ペッカムでは、店舗の屋根に設置されている衛星放送の受信アンテナに、月に向かって遠ぼえするオオカミのシルエットの絵が出現した。
オオカミの作品は、公開から1時間もたたないうちに持ち去られた
ロンドン動物園のシャッターに出現したバンクシーの絵と、それを撮影する市民
バンクシー氏はまた、パレスチナ・ヨルダン川西岸地区にも作品を残したことで知られている。
2019年12月には、ベツレヘムのホテルに「改変された降誕図」を制作した。この作品では、赤ちゃんのイエスが寝かせられた飼い葉桶が、イスラエルの設置した分離壁の前に置かれ、壁には爆発によって星形の穴が開いているように描かれていた。
イスラエルは、この分離壁がヨルダン川西岸地区からの侵入を防ぐために必要だと主張している。
一方パレスチナ側は、この壁は土地の収奪を目的とした手段だと非難している。
(英語記事 New Banksy mural appears at Royal Courts of Justice)